日本は食材の宝庫であることは、もしかしたら私たちにとってはそれが当たり前のことになりすぎてしまっていて、具体的にはそれを感じることができないかもしれませんが、しかし諸外国から見れば、それは間違いのない事実です。なぜ日本にはそんなに数多くの食材を生みだすことができるのかということは、日本の国土や気候などと密接に関係しています。今回お話するイタリアの食に関しても、実は私たちの日本とまったく同じことが言えます。
まずは、イタリアの国土に関して、その形からイメージしてみてください。イタリアの国土は、日本と同じように、南北に細長い形をしています。これはつまり、日本と同様に南北で気候の差が生じやすいことを意味しています。
また、気候に関しても、南北で気温の差が生じやすいということ以外にも、イタリアには「四季」があるという点で、これも日本と非常に似た気候の特徴であると言えます。つまり、それだけ日本と同じような「食材の宝庫」となりやすい国土であり、気候であると言えるのです。
それと、気候帯という意味では日本の多くと同じ「温帯」に属しますが、イタリア南部は地中海に面しており、その気候区分としては「地中海式気候」に属するため、年間通して比較的温暖な気候であり、極めて雨が少ないという、ブドウやオリーブにとっては最適な育成状況にあると言えるわけです。このあたりは、日本にはあまりないオリーブ、さらには世界で最大級のワインの産地であることからも「なるほど」と思えるのではないでしょうか。
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